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穀物価格の値上がりについては、「バイオ燃料」も原因でした。
トウモロコシやサトウキビなどの植物を原料としてつくられるバイオ燃料は、原油に代わるエネルギーとして一時生産が大幅に拡大しました。 2000年頃から、原油をはじめとする天然資源の価格が世界的に高騰し、大きな問題となりました。
世界の原油価格の動きを捉える目安として利用されている米国のニューヨーク・マーカンタイル取引所の原油価格は、他年には1バレル120ドルぐらいだったのが、1980年の夏には7倍以上の150ドル近くにまで上昇しました。 穀物価格も上昇し、1980年には小麦を使った加工食品が値上げされました。
このほか、携帯電話機やパソコンなどの部品の素材として使われる希少な金属素材(レアメタルといいます)の価格も高騰しました。 日本が今後安定的な経済成長を続けていくには、資源をいかに確保していくかがますます重要な課題となっていくはずです。
日本は国内の天然資源には乏しいのですが、太陽光発電や風力発電など原油に頼らない新エネルギーを開発する技術や、廃品を回収して金属資源をリサイクルする技術などは優れています。 資源獲得戦略を進める上では、このような技術力を生かしていくことも重要です。

現在、日本の食料自給率は判%程度で、先進国では最低レベルです。 そのため、食料輸入がストップしてしまう事態に備えて、食料自給率を高めていくべきだという意見も強まっています。
そのために日本の農業生産力を高めていくことも重要ですが、1億人を超える人口の食料を自国内で確保していくのは容易ではありません。 輸入の相手国を多様化させたり、これらの国々と良好な外交関係を築いていくことも非常に重要です。
燃料に使われるトウモロコシなどの栽培が優先された結果、小麦など食用の穀物の生産量が減り、これらの値段を押し上げてしまったのです。 零新エネルギー技術.リサイクル技術が重要に90年頃からのサブプライム問題も、原油価格に影響を与えました。
当時、米国の経済は好調が続いていたため、世界中の投資資金が米国に流入していました。 しかし、サブプライム問題が発覚して米国の金融情勢が悪化すると、投資家は資金を引き揚げ、新たな投資先として原油市場に投じるようになったのです。
このことも原油価格の高騰を加速させました。 その後、世界各国の景気が悪化して資源の需要が縮小し、資源価格は一転して下降に向かいました。
温暖化をはじめとする環境問題は、経済活動を「市場」のしくみにまかせておくだけでは解決できないので(市場の失敗)、政府などによる何らかのルールづくりが必要です。 しかも一つの国が取り組むだけでは解決できない問題であり、国際的な協力体制を築いていく必要があります。
多数の国々の合意のもとで、温暖化を防ぐための国際的ルールとしてつくられたのが「京都議定書」です。 これは90年に京都で開催された「地球温暖化防止京都会議」で採択された合意文書で、先進諸国に対して温室効果ガスの排出量を削減するように、目標となる数値を明確に定めたところが大きな特徴です。
「京都議定書」は温暖化防止の国際的ルール地球温暖化問題とは、地球上の平均気温が徐々に上昇してしまう現象です。 温度の変化自体はわずかでも、異常気象による自然災害を誘発したり、食料生産を不安定化させたり、感染症や熱中症などの被害を拡大させるなど、さまざまな問題を引き起こすといわれます。

温暖化の大きな原因と見られているのが、「温室効果ガス」と呼ばれる二酸化炭素UCO2などの増加です。 これが増えると、地球全体を温室のように覆って気温を高めてしまうのです。
CO2は原油などの化石燃料を消費すると必ず発生するので、その意味で、私たち人間のあらゆる経済活動が温暖化を導いてしまうことになります。 太陽があたためた地表面の熱が宇宙へ放出される量を調節して、地球の温度を適度に保ってくれるガスが含まれる(温室効果ガス)。
温室効果ガスがないと地球は寒くなりすぎて生物が生きられなくなるが、増えすぎると逆に地球をあたたかくしすぎてしまい、さまざまな問題を引き起こす可能性がある。これが「地球温暖化問題」だ。 環境省の発表によれば、90年度の日本の温室効果ガスの総排出量(確定値)は約過億7400万トンで、前年度よりも2.4%増えており、京都議定書での基準年である80年度と比べるとじつに約9.0%も増えていたことが明らかになりました。
これは過去最悪の水準で、目標値よりも減るどころか大幅に増えてしまったわけです。 増えてしまった直接の原因は、新潟県で発生した大規模地震(新潟県中越沖地震)の影響で原子力発電所の稼動が減ったことです。
火力発電よりも原子力発電のほうが、温室効果ガスの排出が少ないのです。 いずれにせよ、目標期間が終わるK年までに排具体的には、肥〜u年の先進国全体の排出量を50年に比べて5%以上減らすこととし、そのなかで日本は6%の削減、EU(欧州連合)は8%の削減が義務づけられました。
出量を劇的に減らしていくのはきわめて難しい状況で、削減努力を続けるとともに「排出権取引」と呼ばれるしくみを活用することがますます重要になりそうです。 京都議定書では、10年以降の温室効果ガスの排出削減については定めていないため、これ以降の排出削減の国際ルールづくりもスタートしています。
今後つくられるはずの新ルールのことを「ポスト議定書」と呼んでいます。 1980年夏に日本で開催された主要国首脳会議「北海道洞爺湖サミット」でもこの話題が議論され、「2050年までに世界全体の排出量を少なくとも別%削減する」という長期目標が合意されました。
しかし各国の意見はさまざまで、細かい数値目標を合意するまでには至っていません。 大きな争点となりそうなのは、新興国や途上国にどのような協力を求めていくかです。
日本としては、「ポスト議定書」の削減目標が日本産業ばかりに不利になることのないように意識しながら、新たなルールづくりをリードしていくことが期待されます。 このほか米国の動向も注目されます。
米国は世界最大の温室効果ガスの排出国ですが、ブッシュ政権時代は、温暖化問題への取り組みにはきわめて消極的で、「京都議定書」からも脱退していました。 しかし、明年に誕生したオバマ新政権では温暖化問題をはじめとする環境問題対策には積極的です。

環境対策を自国の経済成長に結びつける「グリーンニューディール」型の経済政策を推し進めながら、国際政治における発言力も強めていくねらいだと見られます。 このことは、温暖化防止に向けた世界の取り組みにも、大きな影響を与えていくかもしれません。
例えば京都議定書では、世界第2位の温室効果ガス排出国である中国に対する目標値が設定されていなかったため、「先進国だけが目標を達成しても、温暖化防止につながらないのではないか」といった疑問の声が出ていました。 しかし、中国をはじめとする新興国や途上国は、排出削減を進めることによって産業活動が制限されることを警戒しています。
そのため「先進国と新興国・途上国は、別々のルールを導入すべきだ」「まず先進国が率先して排出削減すべきだ」といった声も強く、先進国との間の議論は今のところ平行線をたどっています。

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